JESD 日本うつ病就労移行支援協会

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2019-10-15

精神障害・知的障害を抱える方々の就職状況について

皆さん、こんにちは!

EL-TRUST蒲田 就労支援員のアサエダです。

今回は、今の就職市場について、一般雇用および障害者雇用の視点から見ていきたいと考えます。

 

 

 

今の就職市場全般について

2012年12月に成立した第二次安倍晋三内閣の経済政策(通称:アベノミクス)を皮切りに、日本の景気がよくなり、企業の求人が増え、人手不足な時代が続いている。これが今の日本の就職市場全般の話だと考えます。

 

 

直近の2018年は、【全国】有効求人倍率※が1.61倍となっており、求人者数に対し、求人数が大幅に上回っています。まさに売り手市場です。リーマンショックの翌年で景気の底を迎えた2009年の【全国】有効求人倍率が0.47倍なので、この10年で【全国】有効求人倍率が3倍以上増えたことになります。具体的にどの業種の有効求人倍率が高いのでしょうか?数字が大きければ大きいほど、人手不足感が強いということになります。

※有効求人倍率とは、

有効求人倍率=有効求人数÷有効求職者という計算ではじきだされ、「1」より大きくなるほど求人数(仕事の数)が多く、働き手が足りなくなります。「1」より小さくなるほど求職者(仕事をしたい人の数)が多く、仕事探しが難しくなります。有効求人数とは、ハローワークにおいて、当月の新規求人数と前月から繰り越された求人数の合計を指し、有効求職者数とは、ハローワークにおいて、当月の新規求職申込者数と、前月から繰り越された求職者数の合計を指します。この「有効求人倍率」という言葉は、職を探す人にとっては非常に気になる数字です。これを機に覚えましょう。

一般雇用の現状

職種 2018年8月 2019年8月
職業計 1.46 1.44
管理的職業 1.48 1.60
専門的・技術的職業 2.15 2.14
事務的職業 0.49 0.48
販売の職業 2.31 2.26
サービスの職業 3.52 3.64
保安の職業 8.26 8.16
農林漁業の職業 1.64 1.58
生産工程の職業 1.84 1.70
輸送・機械運転の職業 2.53 2.62
建設・採掘の職業 4.85 5.34
運搬・清掃・包装の職業 0.81 0.77
介護関係職種 3.97 4.31

表1:職種別有効求人倍率(出典:政府統計 一般職業紹介状況)

表1の通り、直近の2019年8月と1年前の2018年8月の職種別有効求人倍率をみてみましょう。求人倍率が高いのは(3以上)、サービスの職業、保安の職業、建設・採掘の職業であることが分かります。また、求人倍率が低いのは(1未満)は、事務的職業および運搬・清掃・包装の職業であることが分かります。

障害者雇用の現状

障害者求人で有効求人倍率を見たいのですが、なかなかデータがなく、厚生労働省データを元にご紹介します。国が主導した企業への法定雇用率の設定により、10年前と比較し、障害者雇用は2倍強に伸びております。また、特に精神、知的の障害を持たれた方の伸びは顕著で、表2のようになっております。

2007年度 2018年度
身体障害者 24,535件(54%) 26,756件(27%)
知的障害者 12,186件(27%) 20,987件(22%)
精神障害者 8,479件(17%) 45,064件(46%)
その他 365件 5,007件
合計 45,565件 97,814件

表2:障害者の就職状況(出典:厚生労働省)

精神の障害を持たれた方は10年前の5.3倍、知的の障害を持たれた方の伸びは1.7倍となっています。では、障害者雇用ではどのような求人が多いのでしょうか?

 

 

ハローワークのインターネットサービス情報から東京都と神奈川県で、2019年10月11日(金)現在の求人数を確認してみます。表3をご参照ください。

職種 東京都 神奈川県
管理的職業 3件 0件
専門的・技術的職業 233件 90件
事務的職業 708件 245件
販売の職業 157件 59件
サービスの職業 193件 109件
保安の職業 76件 22件
農林漁業の職業 2件 4件
生産工程の職業 44件 30件
輸送・機械運転の職業 24件 16件
建設・採掘の職業 2件 11件
運搬・清掃・包装の職業 380件 238件

表3:東京都と神奈川県のハローワーク求人(2019年10月11日時点)

表3の通り、東京都と神奈川県では、事務的職業と運搬・清掃・包装系の求人が多いことが分かります。一般雇用の【全国】有効求人倍率では[1]を切っていた職種です。そのため、弊社含め多くの就労支援系福祉施設では、事務職および清掃系の仕事を紹介することが多くなってきます。

EL-TRUSTの職探し

他社同様、事務職および清掃系の仕事がご利用者様の要望に沿うものであれば、マッチングを図り、ご紹介してまいります。ただ、弊社では、その2職種に限定することはありません。ご利用者様の意向を優先し、マッチングできる職種を探求してまいります。クリエイティブ系の職種についても積極的に門戸を開いて行きます。

また、働き方についても、探求してまいります。具体的には、企業様と在宅勤務の創出・開拓をしてまいります。毎日の通勤電車による出勤、精神・知的の障害を持たれた方の場合、大きな障壁になる場合がございます。今までは、毎日通勤できることが就労における必須条件でしたが、今後は、仕事の中身に焦点を当てるべきで、在宅含め毎日働くこともしくは必要なときに働ける環境づくりを企業様と行っていければと考えております。最近、大手通信事業者で、週20時間勤務にこだわらないと表明された会社様がクローズアップされました。働き方も社会全体で見直される時代がくると信じております。その時代の変化に即した支援をさせて頂きたいと考えます。

 

 

まとめ

日々変化していく労働環境および働き方環境。EL-TRUSTの支援員は、各自がアンテナを高く掲げ、この変化をリアルタイムに捉えて参ります。その中で、ご利用者様と共に、新しい就職のカギを見つけ、新しい働き方を模索し、未来の扉を開けられたらと考えております。次回は、障害者雇用の課題について、掲載させて頂きます。乞うご期待です。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

EL-TRUST蒲田(エルトラスト カマタ)

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